セルフライゲーションシステム
症状によって異なりますが、矯正治療は目安として1~3年ほどを要して歯を動かしていきます。
これでは、結婚式や就職活動を間近に控えている方、
またはお仕事や子育てなどで忙しい方が治療に踏み出せません。
「セルフライゲーション・システム」はハイスペックな矯正装置を使って
治療期間を短縮する治療方法です。
このほか「目立たない」「痛みの軽減」など、あらゆるメリットが想定されます。
一般的な矯正装置は、ワイヤーと歯を固定する際に結紮ワイヤーやゴムを使用していますが、セルフライゲーションはシャッターやクリップの構造によって挟み込みます。
これによってワイヤーとブラケットを固定する際に生じていた摩擦が抑えられ、小さい力で歯を早く動かすことができます。
- -治療期間を短縮できる抵抗が少なくなることで、歯周組織に栄養が行き渡り歯をスピーディーに動かせます。治療をなるべく早く終わらせたい方におすすめです。
- -矯正中の痛みを軽減できる 従来の装置より弱い力で歯を動かせるため、矯正中の痛みが軽減されます。
- -抜歯せずに矯正できる可能性が高い矯正のために抜歯が必要となるケースでも、セルフライゲーションであれば非抜歯で治療できる可能性があります。
- -通院回数を減らせる通常は、ワイヤーの調整のため3~4週間に1回の通院が必要ですが、セルフライゲーションは1ヵ月から2ヵ月に1回のペースにまで緩めることができます。
透明セルフライゲーションブラケット
シャッター式のブラケットを使い、ワイヤーを挟み込む構造になっています。通常の結紮ワイヤーやゴムによって歯1本ずつ固定する方法よりも摩擦が少ないので、弱い力で歯を動かすことができます。
- ・治療期間が短くなる
- ・矯正治療中の痛みを和らげられる
- ・通院の頻度が少なくなる
- ・抜歯せず矯正できる可能性が高くなる
非抜歯矯正(歯を抜かない矯正)
矯正の際に歯を並べるスペースが充分にない場合、
抜歯したうえで矯正治療を進めることがあります。
しかし、可能な限り歯を抜きたくないと考える患者さまのため、
抜歯を避けることを最優先に据えた治療が非抜歯矯正です。
奥歯を後方に移動させる、歯並びのアーチを広げる、
歯の表面を削るといった方法から選択し、矯正治療をスタートさせます。
- ・大切な天然歯を失うことなく矯正できる
- ・患者さまの状態に合わせて複数の治療方法から選択できる
- ・スペースを広げることで鼻呼吸がしやすくなり、いびきが改善する
- ・口内の状態によっては非抜歯矯正が適さない場合がある
- ・確保できるスペースが限られる
非抜歯矯正の方法
01.奥歯を後方に
移動させる方法
大臼歯(一番奥の歯)を後方へ移動できるスペースがある場合に適応します。歯並び全体を後方へ移動させてスペースを作ります。もし親知らずが生えている場合は、親知らずを抜いて治療に移る場合があります。
02.歯並びのアーチを
広げる方法
歯並び全体を外側に向けて広げ、歯を並べるためのスペースを確保します。アーチを広げすぎると口元の突出が目立ったり、後戻りしやすくなったりするため、大きく拡大することはできません。
03.歯の表面を
削る方法
複数の歯から、表面を覆うエナメル質を少しずつ削ってスペースを作ります。エナメル質は削っても痛みがありません。また、削った後はフッ素を塗布するなど歯質を強くするための処置をします。なるべく歯質に影響が出ないよう慎重に削るので、得られるスペースが限られます。